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看護侍

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No2  鉄のクラウス

No2  鉄のクラウス
文庫第1巻収録

この作品を読んだ頃、
私はまだ脆弱な社会知識しか無く、
北大西洋条約機構(NATO)が
軍事同盟であることすら知りませんでした。

「エロイカより愛をこめて」という
金髪巻き毛のホモの泥棒貴族が、
美少年をかどわかす漫画に、
突然、登場したのは、
西ドイツのNATOの情報部の軍人、
階級は少佐、
名前は、
クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ。
長身黒髪ロン毛の強面ハンサム。
初登場時は強面というより、
まだ美形な感じです。

70年代の少女漫画は、
現代よりも、
チャレンジブルな設定の漫画が多かった記憶があります。

その中でも、
「エロイカ」は突出してましたね。
当時でもNATOなんて、
ゴルゴ13の中にしか出てきませんでした。
KGBは一条ゆかり作品で知りました。

70年代の少女漫画はロン毛のハンサムが好まれてました。
さきがけはスケバン刑事の神恭一朗かな?

さて、
ホモの泥棒が主人公の漫画に
何故、軍人が出てきたか?

作者が書きたかったからです。
バリバリ愛国主義者の西ドイツ軍人を。
ドイツ・ハスプブルグ家出身の貴族の軍人を。

誰でも知っているので、
彼らを、
少佐、伯爵と呼称します。

ストーリーは、
伯爵の愛する天才美少年を、
軍事目的に、
少佐が拉致軟禁、
そのドタバタ喜劇。

70年代の空気は、
伯爵の車は「ランボルギーニミウラ」
スーパーカーです。
スーパーカーが登場するのが70年代です。
そのスーパーカーを
少佐はレオパルト戦車で追い詰める。
さすがロマンチックコメディー。

この作品で、
伯爵の横恋慕に
少佐が嫌悪しながらも
時には利用する物語が始まった。

このころは、
堅物の少佐を、
気まぐれな伯爵が翻弄する物語に見えます。


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